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今週の親仁ギャグ・2017年12月3日(日)~12月9日(土)

●「喉元過ぎれば熱さを忘れる」。森友・加計問題は、少なくとも関係部署の官僚の処分がなけりゃ国民の納得はいきません。既に加計学園の教官の名前は世に出回っています。帯広畜産大学の一人の教授が加計への就任を辞退したそうですが、一人ぼっちの辞退では来春の開学を反故にできません。一部の獣医師のあいだでは、加計学園獣医学部に就任する教官を「裏切り者」と呼んでいるそうです。この「裏切り者」が多勢であったなら、開学は不可能なのですが。京都産業大学の獣医学部新設断念の主因はこの教官を揃えられないことにありました。今度は加計への「裏切り者」が開学阻止の一番の爆弾なんですが。そうでした、今日の譚は、「喉元過ぎれば熱さを忘れる」です。大相撲の暴行問題も八幡宮事件でどうやら沙汰止みの気配です。名行司が出て来て綺麗に裁いてくれるかと思いきや、なんと宮司問題でマスコミはそっちへ走ってしまいそうです。相撲の決まり手に「押切」があるかないか知りませんが、貴乃花親方の押切はどうなるのでしょう。きょうは冬巡業宮崎場所です。ニシタチはちゃんこでごった返しているのでしょうか。それにしても宗教界は裕福なんですね。源氏の氏神の八幡宮だけあって、やることが過激です。日本刀での姉弟の殺人事件ですから、義経も頼朝もびっくりこっくりでしょう。何しろ宗教界の課税は、全てではないにしろ、優遇されています。それも今回の事件の背景にあるやも。安倍ちゃんも財務省も机上の算盤弾きで税金を毟り取らずに、財団法人や宗教法人の優遇税制を考え直す時期じゃないんですか。つづく。12月8日。

澄道師とは970年に有史来44人目、戦後7人目の千日回峰行を満行した光永澄道大阿闍梨、その人である。敬称は「北嶺大先達大行満大阿闍梨」。「荘子」(そうじ)は、中国の戦国時代の宋国に生まれた荘子(BC369年頃~BC286年頃・姓が荘、名は周)で、老子と並び道教の始祖の一人とされる思想家である。「胡蝶之夢」も荘子である。司馬さんが叡山無動寺谷を訪れた際の会話である。鶏は40日の訓練で「木鶏」に「幾くせり」だが、今の白鵬は、『なお相手の声や影にさえむかってゆこうとする気勢を示している』か『なお疾視して気を盛んにす(相手をにらみつけて大いに気勢をあげている)』ステージであろうか。20~30日の段階にある。果たして貴乃花親方は、既に「幾くせり」の境地か。横綱の品格について、なぜにそこまで木鶏の如く「だんまり」かと問われて、「伝統ですから」と答えたらこれは凄い。贅肉にチキン南蛮の衣かつタルタルソースをぶっかけたような風体のわれわれ凡人には「木鶏」の内心を知りようもないのだ。「木鶏」をして黙るなら、凡人なりに「木鶏」の意を察するしかない。つづく。12月4日。

●「○澄道師のごく平凡なふんいきを見ているうちに、『荘子』の達生篇に出てくる木鶏の話を思いだした。○ある王が、然るべき家来に闘鶏用の鶏を飼わせ、訓練させた。十日目に、鶏はすでにできあがったか、ときくと、家来が、『未だし』とかぶりをふり、『からいばりで気を恃んでいます』といった。さらに十日してきくと、家来は「未だし」という。「なお相手の声や影にさえむかってゆこうとする気勢を示しています」○次いで十日経ったが、家来は未だし、と言った。『なお疾視して気を盛んにす(相手をにらみつけて大いに気勢をあげている)』○それから十日したとき、家来は『幾(つ)くせり(できあがりました)』と言い、『之を望むに木鶏に似たり』と答えた。木でつくった鶏のようである、という風姿が、どこか澄道師を思わせる。○私には行者を理解できる部分がすくなく、このため澄道師に質問することをひかえたが、公人姿の堀記者だったかが、なぜ行を発願されたのかという意味のことを問うた。○これに対し、澄道師は単に、『伝統ですから』といわれた。○それだけであった。対座している自分が、贅肉でふくらんだなまの鶏のように思えてきてわれながら気味がわるかった。」(司馬遼太郎「街道をゆく」・16叡山の諸道・「木鶏」より)。つづく。12月4日。

●ワイドショーの司会者ならともかくも、スポーツ選手がペチャクチャしゃべるのには閉口する。だから直ぐにチャンネルを回す。切替えないのは唯一、マニーパッキャオくらいのものだ。多くは戦いを振り返って解説を加えるのが聞くに堪えない。多くが相手を称えることを失念している。今朝のテレビ朝日で、「未だ木鶏たり得ず 」が話題に上っていた。司馬さんが「街道をゆく」のどこかにこの「木鶏」を評論しているのを覚えていたのだが、いかにも見つからない。約2時間奮闘努力してやっと探し出す。ではどうぞ。つづく。12月4日。

●案の定、相撲協会が「モンゴリアンチーム」に乗っ取られそうな様相だ。むろん最近では外国人力士の入門が段階的に制限され、今は「一部屋一人」だそうだが。それでも現在の部屋数は45であるから、関取(十両・幕内)定員70名に占める45名は大きな数字である。今やモンゴル人関取無くして大相撲は成り立たない状況に追い込まれている。その原因はいろいろと複雑だろうが、諸事の決定や教育、運営に対しての協会の不透明さや不甲斐無さがあるのかもしれない。九州場所後の冬巡業初日の大村で、横綱白鵬の背中(ジャージ)に「MONGOLIAN TEAM」文字。実は、この件は2度目とのこと。40回目の優勝インタビューでの「日馬富士と貴ノ岩の土俵復帰」に「膿出し宣言」に「万歳三唱」、そして「貴乃花巡業部長の下では安心して地方を回れない」発言。とどのつまりは日本大相撲を大侮辱する行為。土俵外での乱闘が益々活気を帯びそうな事態だ。物言いの連発だが、白鵬に対しても、そして貴乃花親方に対しても、協会の低姿勢が気になる。まずは理事長がしっかりしないとな。つづく。12月4日。

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